2005年より全日本ダートトライアル選手権はクラス区分が変更され、N部門は昨年と同じ区分だが、従来の改造部門であるS部門がナンバー付き車両によるSA部門とナンバーなしで改造範囲の広い車両によるSC部門に区分され、昨年より1つ多い計9クラスで競われる事となった。三菱ランサーエボリューションは今年もその戦闘力の高さが多くのエントラントから支持を受け、参戦可能クラスではライバル車を圧倒する最大のシェアを誇った。特に量産車両の持つポテンシャルの高さが戦闘力に大きく影響されるN部門(N3)では、三菱ランサーエボリューションが8戦全勝と圧勝し、またシリーズ上位15台がランサーで占められる圧倒的な強さを発揮した。
そのN3クラスでは開幕戦を地元の吉村修選手(CMSC大阪)が勝利を収めたが、続く第2戦から荒井信介選手(CMSC群馬)が3連勝を挙げ、チャンピオン争いのトップに立つと第5戦では再び吉村修選手(CMSC大阪)が意地を見せる2勝目を挙げ追撃体制を固めるが、6、7戦は荒井信介選手(CMSC群馬)が2連勝し、最終戦を待たずしてシリーズチャンピオンを確定した。また、最終戦では田崎克典選手が今季N3クラス転向後初勝利を挙げ、来季への意欲を見せつけた。
今年から新設されたナンバー付改造のSA2クラスでは、開幕戦で櫛田正文選手(CMSC岐阜)が自ら還暦を祝う優勝を飾るが、第2戦以降北村和浩選手(スバル・インプレッサ)が連勝。しかし、櫛田選手も第2戦以降を7戦連続で2位をキープする安定した強さを見せつけ、選手権シリーズ2位となった。シリーズ3位にもベテラン竹平素信選手が入った。また、ナンバーなし改造のSC3クラスではスバル・インプレッサや今年から新たに加わったダイハツ・ストーリアの強力なライバルがいる中、炭山義昭選手(04年S3クラスチャンピオン)、亀山晃選手が常に上位をキープし、それぞれシリーズランキング3位と4位を獲得した。
一方、毎回優勝者が変わったDクラスは混戦状態で、チャンピオン争いは最終戦までもつれこんだ。三菱車は8戦中5勝をマークする強さをみせるもポイントが分散、昨年の覇者でシリーズ2勝した河内渉選手(CMSC広島)は惜しくもチャンピオンを逃し、シリーズランキング2位となった。しかし、Dクラスにおいても上位10台中8台を三菱車が占め、改造無制限クラスにおいても三菱車の戦闘能力の高さが実証された結果となった。
三菱車のシリーズチャンピオンはN3クラスの荒井信介選手1台にとどまったものの、SA2クラスでも上位10台中7台が、SC3クラスでも同6台を三菱車が占めた。また、2005年シーズンの同選手権9クラスの全出場車1197台中、7クラスに参戦した三菱車は531台(44%)となり、同7クラスの総参加台数978台中では、同54%のシェアであった。
*正式な選手権の順位認定は12月1日のJAFモータースポーツ表彰式によって行われる。